知人に「これ見てよ」と半ば強引に渡されたビデオ。
何の予備知識も無い状態で視聴した。
3人のアーティストが映画の映像に合わせて演奏していた。
悲哀を表現する場面のようだ。
それは全く理解できない音楽だった。
もっというと、聞いてて気持ちが悪くなった。
しかし、それはまさしく悲哀としか言えない旋律だ。
3人とも好きなことに情熱を注ぎまくっている。
それでいてバラバラではない。
信頼関係で結ばれているとしか言いようが無い。
30分ほどの短い映像は終わり、ビデオを取り出し、ケースに入れる。
ケースを裏返すとこのように書かれていた。
オーネット・コールマンが、デヴィット・アイゼンゾン、チャールズ・モフェットという最高のサイドメンと共にサウンドトラック制作のためにパリで過ごした二日間。1960年代半ばのオーネットを捉えた貴重な映像!
なるほどぉ。
Wikipediaを見てみると、フリージャズの先駆者・牽引者と記されていた。
オーネットってすごい人だったんだ。
ビデオの中で、彼は言う。
「他人の為に音楽するのは大切だ。しかし私はそれを十分やって来た。これからは私の為に私の好きな音楽をやっていきたい」(要旨)
「今、奏でる音楽が最高だ。過去のものを聞きたければ機械に任せればよい。私は今を生きる」(要旨)
※間違ってたらすんません。
確かに彼の音楽は自由だった。
自分の好きな音楽を追究しているから時代を牽引する存在になったのだが、そのバックボーンにある、人種差別との戦い、また他人の為の音楽作りと自己訓練があればこそ、今を輝く音楽になったのではなかろうかということを、ビデオを見て感じた。
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