2009年6月25日木曜日

時宗 高橋克彦(著)



4巻あったが、文字も大きく会話中心だったため、あっさり読了。

時宗というが、半分、つまり壱弐は時宗の父、時頼の話。

全体的な流れとしては、鎌倉時代、蒙古に迎え撃つために日本を一つにしようというところ。

「三浦の残党」というものがどういう経緯で残党になったのか?また時宗の腹違いの兄、時輔が起こす反乱、「北条時輔の乱(二月騒動)」がどのように起こったのかを流れで押さえたかったので読んだのだが、当てが外れた。北条時輔の乱なんて出てこなかったし。史実に反する内容がちらほら見受けられる。小説なのでしかたがないといえばそれまでだが。また、作者は日蓮の立正安国論に本気で感動していると思われる節があり、日蓮の描き方が中途半端になっているようにも見受けられた。

時頼は立派な切れ者でちょっと感動してしまったが、歴史小説にありがちな、主人公をこれでもかというくらいヒーローに奉り上げてしまう傾向があることを考えると、色付けされているのかなぁとも思ってしまう。

これ、NHKのドラマになってたのね。知らなかった。

4 件のコメント:

さくらまる さんのコメント...

以前、童門冬二著の「国僧日蓮」を読んでても、ちょっとなかなかすんなりは読めなかったわぁ。


この時宗の著者と評論家が対談している記事を載せてるページがあったわ(以前第三文明に掲載されていたらしい)。
かなりベタぼれしているみたいですよ。
http://d.hatena.ne.jp/sokaodo/20090604/p1

ChallengeAndResponse さんのコメント...

「国僧日蓮」は読んだことないけど、童門冬二さんは上杉鷹山イメージしかないので、すんなり読めないという話は意外です。

情報ありがとうw

さくらまる さんのコメント...

あ、言葉足らず、説明足らず。

小説での日蓮は、いい小説なんだよ。
ただ、歴史上の人物としての日蓮と、「末法の御本仏」である日蓮大聖人として日ごろ見聞き学んでいるものとの間に、違和感を感じざるを得なかった、ということかな。

ChallengeAndResponse さんのコメント...

なるほどぉ。それは読んでいてもどかしいですな。

面白いのであれば、機会があれば私も読んでみます♪